音楽劇『人形の家』…俳優座劇場

TV朝日側にはSuntory Hallがあるので時たま行きますが、相変わらず上に首都高が走り薄暗い廃棄Gas の六本木の街は私みたいなAnalog人間には憂鬱さを誘います。
何十年かぶりでその六本木俳優座劇場へ行きました。
もっとみすぼらしい姿の劇場でしたが、少しだけよくなっていました。
でも近頃の自治体のHallなんかに比べてみすぼらしいです。(まあ俳優座だからいいか!)
1年ぶりに土居裕子の演技・歌が聞けると思い楽しみにしてやって来ました。
俳優座の傍で夕飯代わりにC級グルメの立食いソバをまず食べました。

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『人形の家』Leaflet 001(2)


有名な戯曲ですから、『人形の家』と名前だけは知っていましが、内容は全く知りません。
この音楽劇でStoryを始めて知りました。

もっと詳しく原作を読んでみようと図書館で借りました。
『人形の家』(杉山誠訳、河出世界文学全集チェーホフ/イプセン)
妻ノラは夫ヘルメルの病気治癒ためにお金借りた時、借用書の保証人に彼女の父親の名でSignしてしまいました。
実は父親は既に3日前に死んでいました。
立て込み中なので、彼女は父親の生前にSignを頼むことを躊躇していたのです。
貸し手は悪役クロークスタは、夫ヘルメルの銀行の法律代理人で、自分を馘首しないようにとノラを脅しながら頼んだのです。
を説得することはできませんでした。
後でクロークスタの手紙を読んだヘルメルの怒り方は異常なものでした。
今まで「私の小鳥ちゃん」とか「まひわ」とか言って可愛がっていることから一変して、ものすごい剣幕で怒り出したのです。
頭取まで上り詰めた夫ヘルメルは自分の立身出世と世間体しか夢見なかったのです。
親友リンネ夫人の取り成しで、悪役クロークスタから借用証書は戻ってきた瞬間、夫ヘルメルは豹変して喜びを妻にぶつけてきました。
リンネ夫人はノラとヘルメルの夫婦関係を見通して、クロークスタがヘルメルに出した一部始終の手紙だけはそのままして置くようにと言いました。
リンネ夫人は、ノラのこの家の位置はただ単に愛玩の人形にすぎないと…。
夫からも子供達からも女中・乳母達からもただこの家の中では彼女は人形であるに過ぎないと…。
ノラは即刻、家も子供も夫もすべて捨てて、この日の夜リンネ夫人の家に出て行ってしまったのです。
世間ではすぐに子供まで捨ててと言うかもしれませんが、これが男だったらそうは言われないでしょう?
女性の自立というのは男性と同じように振舞えるということだと考えました。
イプセンは1879年に『人形の家』を書き上げたのですが、倭国で言えば明治12年です。
一部特権階級以外、新しい女性像なんか全くなかった時代です。
それも男性社会の中での人形でした。

    【ノラの踊り】…挿絵『人形の家』より
『人形の家』 001 (2)

土居裕子のノラ役はぴったりで、音楽劇として見ごたえがありました。
彼女は歌のお姉さんとしてNHKで活躍しただけあって、歌も踊りも演技もぴったりでした。
でも少し疲れているのか『マンザナ、わが町』の時より声がすきとおっていなかったのは素人耳の私だけだったのでしょうか???
舞台の様子がイプセンの原作の最初のト書きとはかなり変わっているようでした。
せりふもかなり簡約化されている様で、あとからでも原作を読んでずっと理解することができました。
                                 
                                 das Ende


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コメント

コメント(10)
Bohken-Dankichi
Re:こんにちは
Comment,ありがとうございます。
子供達を捨てて、夫の元を離れるのは女性としては大変なことでしたよね。
私の知る限りでは、たいてい女性が家を出ていくのは好きな男性ができた時ですよね。
私の友人の母親もそうでした。
原作を読んだり音楽劇の感じからして、ノラは宙ぶらりんのような家庭での存在でした。
子供達は召使がほとんど面倒をみてもらっているし、夫にとっても人形の存在でした。
一番愛しているのは結局彼女の父親ではなかったのではないでしょうか?
倭国でもそうでしょうが、当時は男性が子供&妻を捨てて出て行ってしまうのが普通でした。
近頃の話ですが、映画『海街Diary』では父親が先に出ていき、次に母親も出て行った話ですよね。
でもおおらかな平和の家族の様子が描かれています。
少しは良い時代になったようですね。

Bohken-Dankichi

2020/01/02 12:40 URL 編集返信

こんにちは
懐かしいです。昔読みました。劇のイメージはありますが、音楽劇なのですね。面白い発想です。

確かに母親が子も捨てて家を飛び出すという発想は、現代でも批判は大きいです。私もひとりの女性としては子供となると、守るべきものだと思うので、この行動には批判的ではありますが、この物語上ではノラの行動は選択としてありだとは思います。
当時の背景を鑑みると、女性の在り方、独立性や権利の主張についてこれほど内面を捉えた小説ってなかなかなかったのだろうなあと。そう考えると、ノラの選択はひじょうに興味深いものがありますよね。今まで人形であったこと自体に気づく。それにより自我が目覚めていく。その過程が興味深く感じます。
劇、面白そうですね。私も機会があったら観てみたいです。

ブログを通してお知り合いになれたこと、嬉しく思います^^
稚拙なブログですが、お暇な時はどうぞ遊びに起こし下さい。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
良いお年をお迎え下さい^^

冬灯

2019/12/30 15:29 URL 編集返信

Bohken-Dankichi
Re:画像
Comment、ありがとうございます。
私もよく分からないのですが、hitomiさんのTemplateには貴女の画像がありませんね。
私のブロ友一覧には薔薇とGateの画像は入っていますよ。
もしわからなければ、『お助け隊』に聞いたらいかがですか?

Bohken-Dankichi

2019/09/25 15:37 URL 編集返信

Bohken-Dankichi
Re: Re:mimiさん
> 確かに自由と権利は女性は圧倒的に落ちますね。
> 私のは最後の職場では、女性が半分以上の人数でした。
> そこに13年もいたのです。
> スゴイ底辺の職場でした。
> だから問題だらけで、非行がものすごく多い所でした。
> なかったのは殺人罪だけでした。
> 生活指導のBossには女性は誰一人としてなりませんでした。
> 男仲間ではそのことがすごく不満でした。
> 「給料を同じだけ貰っているのに」という陰口でした。
> もちろんBossにならなくても、こういうことを女性から積極的な具体的な提案がないと提案がなされないと…。

Bohken-Dankichi

2019/09/25 13:43 URL 編集返信

画像
これもどこかに画像入れないといけないんですね。

hitomi5235

2019/09/25 13:02 URL 編集返信

職場、大変だったのですね
男性も女性の地位が低いとこのように困ることがありますね。先週の週刊金曜日は荻野吟子の映画の監督と主演俳優の特集、監督が日本の女性はもっと強くならなければと。小泉親子にキャアキャアは論外。
明治の女性のほうがもっと強かった。
女医も議員も経営者も女性の割合が少なすぎます。ガス台でも女性が設計に参加してるのでしょうか、使いにくいです。
世界の島、行かれてますね、私も島は大好き、津島にも行きたいのですが、行ってもツシマヤマネコみることも難しいから。奄美や佐渡、カプリ島がよかったです。

hitomi5235

2019/09/25 13:00 URL 編集返信

Bohken-Dankichi
Re:mimiさん
確かに自由と権利は女性は圧倒的に落ちますね。
私のは最後の職場では、女性が半分以上の人数でした。
そこに13年もいたのです。
スゴイ底辺の職場でした。
だから問題だらけで、非行がものすごく多い所でした。
なかったのは殺人罪だけでした。
生活指導のBossには女性は誰一人としてなりませんでした。
男仲間ではそのことがすごく不満でした。
「給料を同じだけ貰っているのに」という陰口でした。
もちろんBossにならなくても、こういうことを女性から積極的な具体的な提案がないと提案がなされないと…。

Bohken-Dankichi

2019/09/25 09:00 URL 編集返信

こんにちは
「人形の家」、音楽劇には土居さんはぴったりでしょうね。
日本ではこの時代から、少しは進歩してるのでしょうか。
日本の男性の意識は自民党議員のおじさん達、全く変わってないような気がします。
女性だけが自立を主張してみても、社会的に認められるまではとても困難ですね。
イギリスのそんな映画も見ました。
私はちょっと違って…女性の自立が、男性と同じように振る舞えということではなく、
女性も一人の人間として、男性と同じような自由と権利をみとめるべきと考えます。
日本は色んな点で格差があり過ぎで、先だっても医大の合格ラインまで違っていたのには驚きでした。アベソーリの言う女性の活躍も口だけですもんね。

みみ

2019/09/24 16:43 URL 編集返信

Bohken-Dankichi
Re:女性の自立
Comment、ありがとうございます。
さすが倭国の女性運動家平塚雷鳥や松井須磨子の事よくご存じですね。
初演はあの松井須磨子が演じたのですか!!!
全く知りませんでした。
『人形の家』から『人間の家』ですか、そうですよね。
倭国は欧米の先進国から30~40年女性の地位が遅れていますよね。

Bohken-Dankichi

2019/09/24 15:07 URL 編集返信

女性の自立
私は「人形の家」のノラといえば、すぐ松井須磨子を思い出してしまいます。
1911年に日本で初上演され、折りしもその年の数ヶ月前に平塚雷鳥により刊行された『青鞜』でも特集を組まれるなど、やはり女性解放運動とは切っても切れない演目です。
>女性の自立というのは男性と同じように振舞えるということだと考えました。
ほんとにそう。松井須磨子も、人形の家を「人間の家」に変えるには相当な覚悟をもたなければならないと言ったとか。
現代ですらそうなのに、当時「新しい女」として注目を浴びたフェミニストたちは、世間から好奇の目で見られ、馬鹿にされたり嘆かわしいと叩かれても自分の意思を貫こうとしたことに尊敬を覚えます。

kiyory

2019/09/23 21:50 URL 編集返信

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Author:Bohken-Dankichi
Sarajevoに知合いを訪ねました。背景画像は彼がSecond HouseでBBQをやってくれた時に参加した美女達です。
DeutschlandのMärchenstraßeを旅している時(10年ぐらい前)のDB内の写真です。多分Sommerkurs(Summer Course)かSommercamp(Summer Camp)へ出かける途中だったのでしょう。とても可愛い中学生(Mittelschüle)達でした。